令和初、そして大阪初の世界遺産として堺市の仁徳天皇陵などが登録されることになりました。ハニワ課長といったキャラクターが登場したり、地域を挙げて登録に向けての盛り上がりを見せていました。世界遺産になると、その価値が再認識されるとともに国内外から多くの人が観光に訪れたりして、町おこしなどの地域活性化にもつながります。そこで今回は世界遺産について書いていきたいと思います。
世界遺産とは？
世界遺産という言葉は当たり前に聞かれるようになりましたが、改めて世界遺産について見ていきたいと思います。世界遺産とは1972年に採択された世界遺産条約というものに基づく｢世界遺産リスト｣に登録されたものを言います。
対象となるものは文化財や自然など人類がその価値を普遍的なものとして後世に向けて共有していくべきものという位置づけになります。原則として動かせないものという意味での不動産が対象となり、文化遺産と自然遺産とに分けられたりもします。
1978年の第2回世界遺産委員会でガラパゴス諸島(エクアドル)やアーヘン大聖堂(西ドイツ)など12件が登録されたのが最初ですが、その価値が損なわれたと判断されるとリストから抹消されたりもします。そして登録されるには各国からの推薦、専門調査の結果を経る必要があります。
また、2018年時点で世界遺産として登録されているものは全世界で1,092件となっています。内訳は文化遺産が845件、自然遺産が209件、文化遺産・自然遺産の両方の要素を兼ね備えた複合遺産が38件で、危機的な状況にさらされているとされる危機遺産が54件となっています。ちなみに抹消されたものは2件となっています。
日本の世界遺産一覧は？
次に日本の世界遺産についてですが、日本における世界遺産への登録は1993年12月に文化遺産として登録された｢法隆寺地域の仏教構造物｣と｢姫路城｣、自然遺産として登録された｢屋久島｣と｢白神山地｣に始まります。
その後、2018年現在で以下のようになります
文化遺産
古都京都の文化財
白川郷・五箇山の合掌造り集落
原爆ドーム
厳島神社
古都奈良の文化財
日光の社寺
琉球王国のグスク及び関連遺産群
紀伊山地の霊場と参拝道
石見銀山遺跡とその文化的景観
平泉
富士山
富岡製糸場と絹産業遺産群
明治日本の産業革命遺産
ル・コルビジェの建築作品
｢神宿る島｣宗像・沖ノ島と関連遺産群
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産
自然遺産
知床
小笠原諸島
文化遺産18件、自然遺産4件の計22件が2018年現在登録されていて、百舌鳥・古市古墳群は23件目となります。
世界遺産への登録というのは、登録されるまでの長い年月に渡っての取り組みの結晶だとも言えます。モノによっては、何千年以上にも渡っての歴史がそこにあります。そして、これからの日々にも繋がっていくものですね。
