一世風靡という言葉があります。時代をリードした、一色に染めたような存在がいた状態のことですが、近年の競馬界ならば何と言ってもディープインパクトではないでしょうか。現役時代の圧倒的な戦績もそうですが、現役を引退してからも種牡馬として、多くの一流の子供を輩出しています。そんなディープインパクトが先日死亡(急逝)しました。そこで今回は多くのインパクトを残してくれたディープインパクトについて書いていきたいと思います。
ディープインパクトのプロフィールと成績
ディープインパクトは2002年3月25日に北海道のノーザンファームで産まれました。サンデーサイレンスを父、ウインドインハーヘアを母とする優秀な血統を持つディープインパクトは、産まれた時は強いインパクトを残すほどの馬ではなく、セリでの落札価格も7000万円ほどと極端な高額ではありませんでしたが、デビュー以降快進撃を続けます。
2005年にはシンボリルドルフに続いて2頭目となる無敗でのクラッシック3冠(皐月賞・日本ダービー・菊花賞)を達成。翌2006年も天皇賞や有馬記念などのG1レースを制覇し、日本の馬としては初めて、芝部門・長距離部門で世界ランキング1位となりました。通算成績は14戦12勝で、獲得賞金は14億5455万1000円となっています。勝てなかった2つのレースは、古馬と対戦した2005年の有馬記念(ハーツクライが勝利)と初めての海外での競馬となる2006年のフランスでの凱旋門賞だけ。また、全レースの手綱を握ったのはこちらも千両役者の武豊ジョッキーでした。
そしてディープインパクトのレースシーンで思い浮かべるのは、何といっても後方からの追い込みシーンではないでしょうか。本当に届くのだろうかというような位置から最後は圧倒的な差をつけてゴールに飛び込む。その姿は、走るというよりも「飛ぶ」といった表現が使われていました。
ディープインパクトの産駒(子供)や種牡馬時代
2006年の有馬記念を最後にわずか2年間ほどのキャリアで惜しまれつつ引退したディープインパクトは2007年より種牡馬としての生活に入りました。数多くの産駒を送り出してきましたが、種牡馬としても日本史上最高と評されています。
その産駒(子供)の活躍は日本だけに留まらず、フランス、英国でもクラシックを制する馬を輩出しています。日本ではジェンティルドンナ、キズナ、マカヒキ、サトノダイヤモンドといったお馴染みの馬の他、数々の名馬が活躍し、長年に渡ってナンバーワン種牡馬(リーディングサイヤー)として君臨していました。
まとめ
今回は稀代の名馬であるディープインパクトについて書きましたが、ディープインパクトがこの世を去った17歳というのは、人間に例えると50歳を過ぎたあたりだと言われています。早すぎると言えば早すぎますが、まさにあっという間に平成という時代を駆け抜けていったような気がします。