「せんべろ」という言葉を聞いたことがあるかわかりませんが、どういう意味か分かりますでしょうか。この言葉を聞いてピンと来る方なら、よっぽどお酒が好きな方か、世の中の動きに敏感な方だと思います。そこで今回はせんべろについて書いて行きたいと思います。
せんべろとは?
「せんべろ」とは「1,000円でべろべろになるくらい飲むこと。」または「1,000円でべろべろになるくらい飲める店」のことをいいます。これらを略して、「せんべろ」と呼んだりします。1,000円と言うと、ちょっとしたお店ならば、ドリンクを1~2杯呑んで、少しだけツマミを食べればそれで終わってしまう値段ではないでしょうか。そうなるとせんべろのお店は相当安いという印象が残ります。
そしてせんべろの由来として、元々せんべろの店というのは、酒屋さんで酒やつまみを買って、その酒屋さんの片隅で立ち飲みをするようなスタイルを指していて店の角で飲むので「角打ち(かくうち)」とも呼ばれていました。しかしこれはあくまでも、店で買ったお酒やつまみをお客さんが勝手に飲み食いしているという建前のもので、酒屋さんが何かサービスを提供するというものではありませんでした。
せんべろで有名な東京都内のエリアは?
現在、せんべろと呼ばれる店は小規模な店舗での立ち飲みスタイルの店が多いようです。ただし、昔の酒屋さんの隅っこで呑んでいたのと違って、お店側がお酒の他に料理などを提供します。「安かろう、悪かろう」ではなく、「安くて、旨い」というお店が増えています。多くのリピーターを抱える繁盛店も多く出現していますが、一昔前の立ち飲み屋さんのような店だけでなく、若年層や女性なんかを対象にした洋風のお店なども増えています。そういった意味では何となく想像する「赤ちょうちん」のようなお店だけではないのでしょう。
そして、東京都内でのせんべろエリアとして特に有名なのは浅草や上野界隈、京成立石、赤羽、新橋あたりでしょうか。特に浅草や上野、御徒町界隈は昼飲みスポットとしても有名で外国人観光客が昼飲みしている光景も珍しくありません。
せんべろ人気の秘密は?
せんべろの人気の秘密は何といっても、「安くて、旨い」ことですが、その他にも、お店独自の雰囲気づくりがあります。女性が一人でも入れて、そして居心地よく過ごせるような雰囲気のお店が増えています。そのために、お店のほうでも、独自のルール作りなどを行っています。例えば、酔って絡むお客さんの出入り禁止や飲まない・食べない・スマホばかり見ているお客さんへの注意といったことです。
せんべろのお店に限らず、どうやって女性客を呼ぶかは飲食店にとって重要な戦略となりますし、一般的に女性が来ればそれにつられて男性も来ると考えられますので、今後はせんべろ系のお店でももっとおしゃれな感じのお店が増えていくのかも知れませんね。